♪タッチにこだわる訳♪

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G.Wも明けていつもの生活が戻ってきました!4月から新入園、新入学、新学期を迎えたお子様も、一度ご家族と過ごされてリフレッシュして、又園や学校へ元気に通っていらっしゃる事と思います☆(5月病もありますが(*_*)・・いっぱい食べて、いっぱい眠って、吹き飛ばしてしまいましょう♪)

そろそろ習い事を検討しようかな・・・などとお考えの保護者の方もいらっしゃると思い、当教室のこだわりの1つ、「タッチについて」書いていこうと思います。

ピアノという楽器は(ここでは~電子ピアノではなく、アコースティックのピアノでお話します)、本当に奥深く、楽器の種類、サイズ、メーカー、使用年数、置かれている環境などによっても違うのですが、それらがすべて同じ状態の楽器で有っても~例えば発表会やコンクールで同じ会場の同楽器で色々な人の演奏を聴いてみる~と感じると思いますが、弾く人一人一人違う「音」を出す事がわかります。聴く人の好みも色々ありますが、そんな中で、やはり素晴らしいな・・・魅力的だな・・・と誰もが心を打たれる、心に響く「音」も有るかと思います。

それはどんな「音」でしょうか・・?

それは、私が思うに、ピアノという楽器と演奏者の身体が一体となって発せられた「音」なのではないかと思います。もちろん、演奏は「音」だけでなく、楽曲の理解、それを表すテクニック、楽曲の創られた時代の理解、その楽曲を魅せる感性・・・など色々な要素が含まれます。しかし、やはり「いい音」というのは、聴く人にとっても、弾く人にとっても心地の良いものに違いありません。

では、「いい音」とはどうやって出すのか・・?

これは、私が思うに、やはり演奏者の無駄な力みの無い、しかし身体の中心の軸はぶれない~ピアノ奏法に適した脱力~をマスターする事が1番かと思います。私は学生時代、脱力奏法に精通した教授に10年以上指導して頂き、初めて小学校6年の時その先生に指導を受けた時の衝撃は今でも忘れられません。先生の見本で出して頂いた音は、全く何の力も入っていないのに、海の底にように深く、広く、遠くに、いつまでもいつまでも響いている音でした。「あ~この音が出せるようになりたい」・・・そこからが出来の悪い私にとって、試練の連続だったのですが・・・(*_*)でも、出来が悪かっただけに、感覚で習得してしまった出来のいい生徒さんより、沢山悩み、沢山自分なりの分析をして(先生と同じ様にいい音を出す生徒さんの演奏を一人一人細かく観察して真似してみたり・・・etc。)いろいろと分かってきたのです。脱力・・と一口で言っても、寝ている時の脱力のように指先まで全部ぶらぶらではピアノは弾けません。指先と手のひらの内側には軽く意識を持ちつつ、手首、腕、肘、肩は楽にしなくてはなりません。そこで、何かを手でつかんでいる時の様子をみてみると・・・あ、ピアノを弾いている時と似てる!!(当教室ではふわふわボールを使って体感してもらってます。~それ以上は企業秘密です(^-^)~)そして、身体の中心(体幹)は真っすぐ、座骨を安定させて座ります。

それが出来る様になっても、弾いていると、元の癖にもどってしまう時があります。それは、その楽曲の中に出てくる音型によるものだったりします。アルペジオのように手を回転させる時(無駄のない上手い指くぐりとは手首はあまり動きません・・正確には回転させる訳ではありません)、又、オクターブなどの指を広げる和音をつかむ時、手首を使ったレガート奏法の時・・・その他色々ありますが、総じていうと、指に無理な負荷がかかった時、脱力ができなくなります。手の大きさや、体格は個人差がありますが、私が思うに、手が小さくても、身体が小さくても、負荷の少ない手の向きや広げ方で誰でも脱力はできます。むしろ小さい人ほど脱力をマスターすべきなのです。

当教室にも、他教室からいらしたショパンやリスト、シューマンなど弾いている上級者の方々の中に「先生、弾いてると腕が痛いんです!!」と言われる事があります。脱力の話をすると、「初耳でした!」とびっくりされる事があります。せっかく素晴らしい曲を弾いていても、身体が痛くなる演奏は、弾いていて気分が良くありません。痛い時、きっと楽しく無いと思います。そして、痛い時の音は・・・やはり聴いていても、のびやかではありません。しかし、大人の方でも脱力を意識しだすと、すぐには無理ですが、だんだんと音色が変わっていきます。そして、ご本人も気持ちを込めたい所で楽に気持ちを込められる(音量も確実に変わります。)様になるので、気分良く弾かれる様になるのです。

私がピアノを弾いていて楽しく感じる時は、ピアノの弦の振動がジーンと自分の身体の骨を伝わって、豊かな音を感じられた時です(^_-)-☆

ですから、当教室は、本当のピアノの楽しさを知って頂きたいので、初心者のころからタッチにこだわります。しかし、3~4歳のころに身体の構造上、大人と同じ事はできません。

幼児期、学童期、オクターブが届く頃、ペダルを多用する頃・・・とそれぞれの成長に合わせた楽な弾き方を、順を追って、時期に合わせて、少しずつ無理なく伝授していきます。

そうすると、だいたいショパンのワルツ程度を弾く頃には、楽な姿勢でのびやかで豊かな音を出す様になっていきます。その頃には「いい音」とはどんな音か大抵の生徒はわかっていて、自分で出す音に興味を持ち始めます。だから、その音を求めて、弾く事が楽しくていっぱい練習する・・・だからどんどん上達していきます。

専門で勉強する訳でなくとも、「ピアノの本当の楽しさ」は知る事はできます!!

試験のストレスを発散する為にピアノを弾く・・・という中高生。ピアノの本当の楽しさを知っている証拠です(^^♪

当教室で一人でも多く、そんなピアノの本当の楽しさを感じてもらえる様、一人一人と向き合いながら、日々精進していきたいと思っております(^O^)/

 

 

 

 

 

 

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