お陰様で、本日5/24市役所ロビーでのミニコンサート無事終了しました☆
色々反省点、勉強不足な点あったかもしれませんが、50人近いお客様にお聴き頂き、色々とお声をかけて頂き、本当に感謝しております。ありがとうございました☆
今回、20分という規定のなかで、「ロマン派の作曲家たち」と題して、シューマン/リストの献呈、メンデルスゾーン/リストの歌の翼に、ショパンのバラード1番を弾かせて頂いたのですが、なにげなく自分の好きな作曲家を取り上げてみたら、びっくり! ご来場頂いてプログラムをご覧になった方はお分かりかも知れませんが、この4人の作曲家かなり接点のあった作曲家だったのです。まず、シューマンとショパンは同じ年、メンデルスゾーンは1つ上、リストは1つ下の年齢。ここまでは同じロマン派の作曲家なんだから当たり前と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし・・・まずは、ショパンとリスト、この二人はパリのサロンですでに活躍中だったリストに会いにショパンが訪ねた所から交流が始まる様ですが、ショパンのエチュードop.10を全曲リストに献呈して、エチュードを一緒に弾き合い意見を言い合える間柄。そして、シューマンとショパンは、音楽評論家として当時名を馳せていたシューマンからショパンのバラード1番を絶賛され、次に作曲したバラード2番をシューマンへ献呈する(しかし2番はあまり絶賛されなかったらしいですが・・。)という間柄。それから、メンデルスゾーンとシューマンは、メンデルスゾーンがライプツィヒ音楽院院長の時、シューマンをピアノ科兼作曲家の講師として招いている間柄・・・。
今は飛行機や新幹線があるので、同じ地続きのヨーロッパ国内を行き来するのは簡単ですが、当時はまだ馬車などの時代。メンデルスゾーンとシューマンはドイツですが、ショパンはポーランド、リストはハンガリーの出身・・・。何だかプログラムの原稿を作りながら調べていたら、他にもいろいろ接点がある4人だったので、ついつい面白くなって、いっぱい書きすぎてしまいました(・・というわけで、プログラムが見にくくてすみません)。
・・・というわけで、プログラム曲選曲に関してはなかなかよかったのではないかなぁと思っておりますが、問題は演奏ですね・・はい。自分を甘めに見るなら、初めてのアポロのピアノ、ソフトペダルが作用しない、市役所の業務か自販機のジュース入れの音?が定期的に聞こえる中、なかなかの出来だったのか・・という事もいえますが、どんな状況でも集中できる根性みたいなものが、まだまだ足りなかったのかもしれません・・(反省)。特に、バラード1番。この曲は学生の頃弾いた事があり、実は人前で弾くのは初めてでないのですが、弾けば弾くほど難しさが出てくる・・というか問題がでてくる・・というか、テクニック的にも音楽的にも難しい曲だと思います。学生のころ、恩師から発表会曲にバラード1番(音大生は略してバラ1とよびます。)を頂いたとき、「やった!バラ1が弾ける!」と喜んだものです。・・・あれからかなりの年月が流れておりますが、あのころの喜びは今でもこの曲を弾いていると感じられます。そして、10代後半の私ではわからなかった曲の面白さや表現も、この曲にはある気がします。学生の時と違うバラ1が弾きたい・・と思っていたのですが、なかなか難しいものです。しかし、これも勉強です。また機会があればチャレンジしたいです・・はい、音楽の勉強は生涯学習ですから・・(笑)。
そんなこんなで何とか無事終えたミニコンサートですが、やはりお客様のお声が嬉しいものです。この市役所でのコンサートは毎月1回行われているのですが、その度によくお越し頂いているという重度の障害のある車いす状のベッドの方が、施設の方と聴きに来られていて、終演後にお写真を一緒に撮ったりして少しお話したのですが、施設の方曰く、「いつもより途中から目を見開いて、身体を乗り出すように聴いていましたよ。」と言って下さいました。お世辞かもしれませんが嬉しかったので、「聴いて頂いてありがとうございました。」とご本人の目を見てお伝えしたら、満面の笑みで返して下さったその方の腕から先の手が無い事に気づきました・・。
はっとしました。この方はどんなに好きで望んでも両手でピアノを弾く事ができない・・。
やれ手の脱力ができない、練習がきつい、会場の環境が悪い・・・?!だから何なんでしょう。
自分の甘さに気づきました。自分は自分の好きなように、自分の好きな曲を、両手で自由にピアノが弾ける。何て素晴らしい事でしょう。何てありがたい事でしょう。
音楽ができる喜びを常に感じつつ、自分の真剣にやらせて頂いた音楽を通して、ほんのわずかでも誰かのお役に立ちたい、立てる様になりたい・・と再確認した日でもありました。